個人情報のマスキング|AI議事録で“名前・番号”を守る実務ルール

個人情報のマスキング|AI議事録で“名前・番号”を守る実務ルール

PII(個人情報)マスキングの考え方、対象例、手動/自動の使い分け、共有前チェックと運用テンプレを解説。

個人情報のマスキング|議事録の共有事故を防ぐ「伏せ字・置換」の基本

個人情報のマスキングとは?

個人情報のマスキングとは、AI議事録(文字起こし・要約・共有用メモ)に含まれる個人を特定できる情報を、伏せ字・置換・削除などで見えない形に整えることです。共有や保管の範囲が広いほど、マスキングは“保険”ではなく必須の前処理になります。

結論:マスキングは「怖いから隠す」ではなく、必要な情報だけを安全に流通させるための設計です。

マスキングが必要になる“よくある場面”

  • 採用・人事面談(応募者情報・評価)
  • 顧客サポート(電話番号・住所・契約情報)
  • 営業商談(担当者個人の連絡先・個別事情)
  • 取材・インタビュー(匿名前提の発言)
  • 障害・事故対応(個人の操作ログ・問い合わせ)

ポイント:録音の同意を取っていても、共有範囲が変わると別問題になります。共有前マスキングが効きます。

何をマスキング対象にする?(PIIの具体例)

カテゴリ マスキング例
連絡先 電話番号、メール、住所 090-****-**** / xxx@***.com
識別子 社員番号、顧客ID、口座番号 ID-*****(末尾だけ残す)
個人の属性 生年月日、家族構成、健康情報 削除 or 匿名化(年代だけ)
位置情報 住所、訪問先、移動履歴 市区町村までに縮約
顔が見える情報 固有の所属+役職+希少情報 役割名に置換(担当者A)
コツ:“単体では特定できない情報”でも、組み合わせると特定できることがあります。共有範囲が広いほど厳しめにやるのが安全です。

マスキングの方法は3種類(使い分けが重要)

方法 内容 向くケース 弱点
伏せ字 一部を****にする 番号・メールなど形式が明確 文脈で推測される場合
置換 役割名・匿名IDに置き換える 人名・社名・部署名 置換ルールが必要
削除 文章ごと消す 機微情報(健康・家庭事情など) 情報価値が落ちる

おすすめ:議事録の共有版は「置換+伏せ字」を基本にして、機微情報だけ削除するのがバランスが良いです。

AI議事録での現実解:自動マスキング+人の最終確認

自動マスキングは便利ですが、100%ではありません。実務は次が最短です。

  • AIで候補抽出:名前・番号・メールなどを候補として拾う
  • 人が確定:共有範囲に応じて伏せる/置換する
  • 共有版を作る:原本(内部)と共有版(外部)を分ける
結論:マスキングは“完全自動化”より、原本と共有版を分ける方が事故が減ります。

共有前チェックリスト(これだけ見れば事故が減る)

  • 氏名(個人名)が出ていないか
  • 電話番号・メール・住所が残っていないか
  • ID/番号(社員番号・顧客ID・口座)が残っていないか
  • 健康・家庭・評価など機微情報が含まれていないか
  • 共有範囲に合った粒度になっているか(詳細すぎないか)

運用の型:共有するのは原則「要約+決定+宿題」。全文文字起こしは共有範囲を絞るほど安全です。

マスキング運用テンプレ(社内ルールに落とせる)

対象 原本(内部) 共有版(外部/広範囲)
氏名 残す 担当者A/B、役職名に置換
連絡先 必要な範囲で残す 原則伏せ字
個別事情 最小限 削除 or 抽象化(要点のみ)
共有リンク 期限あり 期限短め+閲覧のみ+DL不可
結論:マスキングは“編集作業”ではなく、共有設計です。共有範囲が広いほど、短く・抽象化が正解になります。

マスキング運用に強いAI議事録ツールは?(ランキングで比較)

マスキングは運用ですが、ツール側の編集・権限・共有リンク制御で事故率が変わります。比較はランキング記事に集約しています。

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